ほばしら探検隊

いのちのたび博物館 学芸員特別講座・常設展見学

11月17日、ほばしら探検隊の子どもたちは、いのちのたび博物館に集合しました。この日は、博物館の学芸員さんによる特別講座と常設展の見学という、学びと発見が詰まった一日となりました。

午前の部:学芸員特別講座

まずは、学芸員さんによる講座が行われました。江頭学芸員さんは、両生類や爬虫類の標本を見せてくださいました。普段見ることができない貴重な標本を間近で観察し、その作成に多くの苦労があることを学びました。「標本を作る」という作業が、ただ物を残すだけでなく、研究の重要な一端を担っていることを実感しました。続いて竹下学芸員さんは、小さなカニの仲間である「ハクセンシオマネキ」を紹介してくださいました。このカニに関する熱心な研究から次々と新たな発見が生まれているお話に、子どもたちは感心しきりでした。「こんなに小さな生き物にも、知られざる秘密がたくさんあるんだね!」と興奮する声が上がっていました。

午後の部:皿倉山の樹木のひみつ

午後は真鍋学芸員さんによる「皿倉山の樹木のひみつ」に関する講座が行われました。皿倉山の風景が、時代や環境の変化とともにどのように移り変わってきたのかを、わかりやすく教えていただきました。自然環境の変化が山や植物に与える影響に、子どもたちは興味津々でした。

その後は博物館の常設展を自由に見学しました。地球の長い歴史を感じさせる展示物に触れ、「もっと見ていたい!」という声が多く聞かれました。それほど魅力的で引き込まれる展示でした。

最後に

楽しい時間はあっという間に過ぎ、最後に学芸員の皆さんにお礼を伝えて解散しました。子どもたちにとって、自然や生き物への興味をさらに深める素晴らしい一日となりました。この経験を通じて、新たな発見や学びが、今後の探検隊活動に生かされることでしょう。

次回のほばしら探検隊の活動もお楽しみに!

紅葉の皿倉、河内の山・里歩き

11月16(木)、曇り空の下で「紅葉の皿倉、河内の山・里歩き」が開催され、一般参加者36名が集まりました。今年の紅葉は少し遅れ気味でしたが、所々に見える赤や黄色の色付きに、参加者の皆さんからは感嘆の声があがりました。

最初の急登となる洞見平までの道中、だんだん広場から登り始めると、息が上がるような道のり。それでも、たどり着いたフユサクラ広場では山中の静けさの中に赤いモミジと白いフユサクラが美しい対比を見せており、参加者たちはしばし足を止めて景色を堪能しました。

カエデの森やさくら広場にあるドウダンツツジも紅葉が始まったばかり。東河内登山道では、前日の雨で滑りやすい道に注意を払いながら、皆で声を掛け合い慎重に下山しました。空腹を感じ始めたところで長い西河内林道を進み、アジサイの湯を目指します。

アジサイの湯ではおいしい食事で体力を回復。全員が元気な笑顔で「集合写真」を撮影しました。午後の部最初の見どころである「ギンナン山」では、紅葉の見頃がもう少し先といった様子でしたが、そこからは奥田の里歩きへ進行。沿道に咲く小さな花々や田んぼに立つ案山子を楽しみつつ市瀬峠でひと休みし、最後は爽健の森を一気に登り切り皿倉平へ到着しました。

全員が無事10kmを歩き切り、ここで一次解散。三分の二ほどの参加者がスタート地点である銅像広場までさらに下山し、最終的に全行程12kmを完歩しました。所要時間は6時間28分。この充実した山旅は、参加者たちの満足げな表情に表れていました。

紅葉を楽しみつつ心地よい疲労を味わう素晴らしいイベントとなり、自然と歩く喜びを再確認する一日となりました。

賛助会員の集い

本日、10月14日、帆柱自然公園愛護会の年間行事である「賛助会員の集い」を開催しました。今年のメインイベントは、いのちのたび博物館の学芸員、太田さんによる「楽しく学ぶ自然のなりたち」の講演でした。

当日、スタッフは朝早くからセンターに集まり、賛助会員の皆さんを迎える準備に取りかかりました。会場設営、受付準備、そして昼食のきのこ汁の下準備と、朝から慌ただしい様子でした。

賛助会員の皆さんが10時発のケーブルカーで到着されると、スタッフは計画通りに受付業務を進めました。少々の混雑はあったものの、無事に全員を研修室へ案内することができました。会場は超満員の盛況ぶりでした。

イベントは、理事長の新上から来賓の紹介、続いて来賓の挨拶から始まりました。その後の講演会では、皆さんが熱心に耳を傾けていました。特に、皿倉山周辺の山々が恐竜時代の3種類の大地から成り立っているという話には、初めて聞く方も多く、大きな関心が寄せられていました。

講演が進む中、スタッフは調理室で昼食の準備を進めていました。調理室から良い香りが漂い始めるとともに、講演も無事に終了しました。その後、参加者の皆さんは多目的ホールに案内され、おにぎりときのこ汁が振る舞われました。

午後には森林植物園の散策を予定していましたが、あいにくの雨模様のため中止となり、そのまま解散となりました。短い時間でしたが、参加された皆さんは満足されたご様子で、スタッフ一同もやりがいを感じ、また来年も頑張ろうという意気込みを新たにしました。

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

小鳥が喜ぶ実りの秋ー植物観察会

先日の台風で開催が危ぶまれた「植物観察会」でしたが、幸いにも当日は一転して快晴となり、秋の心地よい空気に包まれた一日となりました。今回の観察会には香月茂樹先生を講師としてお迎えし、11名の参加者と6名のスタッフを含む総勢18名での実施となりました。

観察会はまず座学から始まりました。香月先生がご準備くださった資料を使い、野鳥とその食餌植物の関係について学びました。先生の豊富な知識に支えられた話は、具体的なエピソードや豆知識が散りばめられており、参加者の皆さんは真剣に、そして楽しみながら耳を傾けていました。

座学の後は、薬用植物園を通り、皿倉平へと散策。チャノキやサラシナショウマが満開を迎えており、秋の自然が豊かに感じられました。また、アオキ、カマツカ、マツ、オオバヤシャブシなど、野鳥が好んで食べる実も多く見られました。香月先生は、これらの植物や樹木が持つ効用について、歴史的な背景や生息地域まで踏み込んで解説され、参加者の興味を引きつけていました。

秋の彩りと野鳥たちの食糧が豊富に揃ったこの季節。香月先生のお話に触れることで、身近な植物への理解がさらに深まる素晴らしい一日となりました。